2010年9月12日日曜日

加護亜依『Night and Day』


コーヒーでいったら、ミルクなしだけどちょっとシュガー入りのような。
「あの加護さんがジャズを」
というギャップが企画として成功していると思う。
少なくとも、最近のアーティストがやっているような
往年の歌謡曲のカバーなんかよりもずっと。
背伸びしている感じがうまくいっている。
でも、選曲がスタンダード過ぎるのがちょっと気になる、

それにしても加護さん本人は
どれくらい感情を込めて歌っているのでしょう。
In the roaring traffics boom
In the silence of my lonely room
I think of you night and day
うるさい交差点の真ん中でも
一人の部屋の静けさの中でも
私は君のことをいつも考えてしまう
この部分が個人的には好きなんだけど

全体的に歌い方が平板な感じがしてる。なぜだろう。
例えば、歌い上げるところというか、大声で伸ばすところが、
地声のままになっている。
ここは「元気さ」をアピールしているのかも知れないが。

決して「振り絞るようなブルース」や「洒脱な声色の変化」を
期待しているのではない。
もしそんなことをやってしまったら
彼女が曲の中で作り出した雰囲気を壊してしまうだろう。
でも彼女だからこそ出来る第3の道があるのではないか。

全体的に、アルバムとしては成功していると思います。
加護さんファン以外の方にも宜しいかと。